・タイトルに謎有りと記載している理由は、内部に張られたラベルとは別にヨーロッパから届いた際にケース内部に入っていた小さなタグに「Giacomo Zaroli」(1725-1783)と書かれたモノが入っていたためです。その作家は調べると18世紀後半にイタリアで活躍した名のある作家のモノであり、勝手な推測ですが、その当時のモデルを参考にCOPY製作されたモノではないかという事です。ヨーロッパのオークションでたまたま同作家のVn1750年頃に作られたものが出品されていましたが、このヴァイオリンの一つの特徴なんですが裏板のトップとエンドブロックを固定するように黒檀製の木釘が打たれており、この楽器にも同様の木釘がその同様の場所に打たれています。ヨーロッパから届いた時点で経年からくる汚れやニスの劣化も見受けられましたので、一旦表板を剥がし内部清掃を行い内部の確認も行いました。その際にオリジナルのアルコールニスで複数回、リペイントを行っています。ヨーロッパから届く古い楽器ではコーナーブロックが下部だけしかないものやブロックの無いモノも見受けられますが、このヴァイオリンは上部にも下部にも丁寧に施されており、トップブロックもエンドブロックにも上質のしっかりしたモノがついています。内部のラベルは『マーク Carclus Badarello fecit in Taurini anno Domini 1907』と書かれており、これからはトリノで1907年、今から115年位前に製作されたと推測されます。ラベルの内容については製作証明書や鑑定書は付属していませんので、其の内容については保証範囲外となります。全体的にヘッドのスクロールも味のある丁寧に削られたモノでしっかりと製作されています。経年の割には大きな傷や割れは見当たらず健康的に年月を経過したヴァイオリンのようです。\r・肝心の音については100年以上の経年から、OLD楽器のような丸みのある深い渋い音で響き、残響の音も比較的よく聞き取れます。ただ音に関しては人それぞれの感じ方も異なりますので、へたくそで聞きずらい演奏ですが、音源としてYOU TUBEにアップしていますので、関心のある方はコピペの上お聞きください。\r\rhttps://youtu.be/Rb2D0F1jQRI\r\r・付属品:ケースは三角型の古い木製のモノが付属します。弓:付属しません。弦:DOMINANT製ナイロン弦の中古のモノですがまだ十分使用可能なモノを張っています。駒:刻印の無い無名のモノですがしっかりした堅めのものがセットされています。フィッティング類:このヴァイオリンに付属していたローズウッド製の新品のモノを調整後セットしています。\r\r重量:517g\r\rサイズ:全長597mm ボディー長358mm\r アッパー161mm センター110mm ロアー202mm 弦長328mmとほぼ標準 駒と魂柱は標準位置にセットしています。